学生へのハラスメントを理由とした懲戒解雇が有効とされた事例－学校法人A大学事件（東京地裁令和4年1月20日判決・労働経済速報2480号3頁）－
懲戒解雇が有効となるためには極めて高いハードルが課せられています。すなわち、懲戒解雇は企業内の非行・違法行為に対する労働者への制裁であるため、刑事手続における「適正手続」の考え方が用いられます。そのため、非違行為に対する…
コラム 懲戒処分
懲戒処分には「公平性」が必要－日本郵便事件高裁判決（札幌高裁令和3年11月17日・労働経済速報2475号3頁）－
詐欺・横領は立派な犯罪です。自社の従業員がこれらの行為に及んだ場合、企業としては当然ながら重い懲戒処分を下すことになります。その場合、懲戒解雇が選択されることも珍しくありません。しかしながら、特定の職員の懲戒処分だけ殊更…
「けん責」を軽く考えてはいけない【テトラ・コミュニケーションズ事件・東京地判令和3年9月7日・労経速2464号31頁以下】
はじめに 多くの企業ではトラブルを起こした従業員に対する制裁のために就業規則などで懲戒の定めをしています。 しかしながら、実際に懲戒処分を科すに当たって十分な社内手続を経られていないケースが非常に多いです。 今回は、その…