弁護士に相談するということ

当ホームページでも何回か書いてあるとおり,当事務所が置かれている鹿児島県霧島市の国分は私自身の出身地であり,私は学生時代を除いた約20年間は旧国分市圏内で生活しています。そして,当所において私が当事務所を開設してから約2か月が経ちました。

そこで活動する中で私が抱いた印象は,いかに皆様が弁護士に相談することについて困難を感じているのかということです。

私も弁護士の端くれとして,当事務所を開設してからこれまでの間に数名の方から法律相談を受けています。その中で異口同音に言われる悩みとは,自分の抱えている悩みを弁護士に相談していいのか分からないというものです。

その理由をたずねますと,法律とは関係ない相談をして弁護士に時間をとらせることが申し訳ないという思いがあったり,あるいは,こんな簡単な法律をどうして知らないんだと言われるのが怖かったという気持ちがあったりするからとのことでした。

しかし,相談を受ける側の私からすると,「だからこそ私たちに相談をしてほしい。」と考えています。

弁護士は医師と比較されることが多い仕事ですが,例えば,自分の体調が悪いとして病院に行こうというときに,自分の体のどの部分にどういう症状があって,どういう病名があるのかを調べてから病院に行くという方はいないはずです。体調が悪ければとりあえず病院に行って医師から診断をうけるはずです。

それが,法律事務所に行く場合には,自分がもっている悩みが法律問題なのか,そうでないのかということで悩んでしまう。その結果,相談に来るまでに非常に時間がかかってしまうということが少なくありません。なぜそのようなことになってしまうのかと考えると,その原因の一つにはやはり自分たちの日常の行動範囲の中で法律事務所や弁護士というものが目に入らないからだと思っています。

病院については,普段の生活の中で近くにどのような診療科があって,どのような先生がいるのかというのが分かります。しかし,霧島市での法律事務所は総数でも10を下回る数しかありません。このような法律事務所の絶対数の少なさが,弁護士の存在を縁遠くして敷居を高くしてしまう原因の一つだと思います。

もう一つの原因は,弁護士自身,相談者の悩みを理解しようという意欲に不足している,あるいは無意識的に依頼者に意見を言わせまいという空気が出ているからではないかと考えています。

なぜ,弁護士がそのような姿勢になってしまうのか,現在私自身も色々考えていますが,この場で書くにはスペースが足りないため,また別の機会を設けて考察したいと思います。

とにもかくにも,普段の生活の中で弁護士に相談したいことや聞いてほしいことがあれば,主治医の先生の所へ行く感覚でまずは私に相談してほしいと思っています。

もちろん,私は相談を受けた全てに満足をいただける回答ができるほどの万能な人物ではありませんが,皆様から悩みを聞かせていただくことで少しでもその後の人生に役に経つことができれば,私自身の弁護士としての本懐であると考えています。

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